偽り

偽りを捨てて、真実を語るようにと聖書は促す。
人のものを盗んだことを否認するとか、
人に悪口を浴びせたことを否定するとか、
人の大切なことを破壊しておいて知らないふりをするとか･･･
しかしもっと深刻なことは、
自分自身に対して偽ること。
かぼちゃは自分がもっている栄養を
何世紀にも渡って変わらず保ち
やがてはすべてを与えてくれる。
しかし、相手によって、状況によって自分をころころと変え、
自分自身の前でも変えてしまう、そんな私がいる。

神に基づくものであるかぎり、私たちの愛は永遠である。
自分の愛は神の贈り物なのだから永遠だ、と考えてもよい。
それに、その愛を人々に与えてもよい。
人々が私たちを愛さなくなっても、
私たちが人々を愛するのをやめる必要はない。
人間のレベルでは盛衰は必然でも、
神のレベルでは永遠の愛もつらぬけるのだ。

（ヘンリ・ナウエン「心の奥の愛の声」より）

偽りを捨て、一人一人が隣人に真実を語りなさい。
私たちは互いに体の部分だからです。

（エフェソの信徒への手紙４章２５節）