副議長だより(教会だより2021年12月号)
2022.1.25

副議長だより

多忙な中でも月に一度は自然の中に入って、自然界のエネルギーをいただこうとしています。自然界ではたくさんの学びがあります。差し出される光をそのまま静かに浴びる木々、命を限りなく生きる尊い姿を示す被造物のひとつひとつ、そして最後には己のすべてをその場に還元していく姿。その真逆の生き方をしている自分の姿を、大自然の中で知らされます。そして下手な歩みであっても、お世話になったところにすべてを還していくようにと促されていることに気づきます。造られた被造物のほとんどが、この自然界に身をゆだね、互いの存在を差し出し、最後には大地にすべてを還元しているのに、人間だけが自然にどれだけ世話になっているか気づかず、時には自己目的のためにそれを乱用し、すべてをそこにお返しすることを忘れています。
今期、副議長という立場に立たされて、教団のために何ができるかと考えたときに、今まで教団からいただいた多くの恵みに気づかされました。地域教会の牧者として教会をお世話していると思いがちな私です。しかし、教団という組織の一員とされて社会的保障に守られ、地域教会の招聘を受けて働くように遣わされているのです。それは決して当たり前なことではありません。自然界が黙々と協力して支え合うことで私たちもその世話になっているように、教団という組織は多くの方々の献身的な働きによって成り立っています。それを考えるとき、その方々の尊い働きに対して、自分の偏った尺度から物事を判断してはならないと気づかされます。
山の中で朽ち果てて最後にはそのすべてを大地に還していく木々を見つめていると、私のような未熟な者が、どれだけ無数の先輩たちの歩み方から学ぶべきかを知らされます。そして、やがて自分も一線を退いて大地に戻る準備を始める歳になったら、後輩たちが決めていく教団のあれこれを、祈りをもって応援し、協力する者になりたいと思い、その歩み方を学ぼうとする日々です。

梁煕梅