副議長だより(教会だより2023年10月号)
2023.10.16
ウィズフェイク?
今年は関東大震災100周年の年です。地震発生直後、大火災が発生し、「朝鮮人が火をつけた」とか「朝鮮人や共産主義者が井戸に毒を入れた」というフェイク情報(デマ)が流れました。それによって、東京、神奈川、千葉、埼玉で、分かっているだけで6661名が虐殺されました。しかし、日本政府は未だに正式な記録がないと言って事実を認めていません。
今年の9月3日、無残に命を奪われた朝鮮人のための追悼式がいろいろな所で行われ、私の友人の団体が催す式典が荒川の河川敷で行われました。日曜日だったので私は参加できませんでしたが、そこには韓国の人々が用意した6661名分のノクジョン(紙で作った人形)が掲げられました。数日後、私はそれを燃やして供養する催しを手伝うことができました。
事件や事故、災害がある処には必ずフェイク情報が流れるものだと、今朝のラジオは伝えていました。先日起きたハワイのマウイ島で起きた火災に関しても、人為的なものと主張する偽映像が流れているようです。またある人は、親しい友人の顔と声をちゃんと確認してお金を送金したのに、それはAI(人工知能)によるフェイクだったというのです。
ラジオでは、今はウィズフェイク時代と言っていました。しかし、100年前も、そして2000年前のイエスさまの時代も人を惑わすフェイク情報は流れました。イエスさまは、戦争や飢饉、地震の話を聞き、「私がメシアだ」と言って、多くの人を惑わしても、人の情報に惑わされてはならない。どんなときもみ言葉の上にかたく立ち、福音を宣べ伝えるようにと信仰者の道を示してくださいました。み言葉に生かされる群れだけが真実の道を示し、信頼と平和を保障するのです。
梁煕梅