議長だより(教会だより2024年10月号)
2024.10.16
年初に大きな地震に見舞われた石川・能登の被災地救援のために皆さまから寄せられた支援金は、日本基督教団の社会委員会を通して被災地の支援に用いられています。
その日本基督教団からの報告の中で救援対策委員のお一人が書かれている文章(6月22日付)にこうありました。「能登の地はうめいています。今まで派遣されてきた災害と何かが違う。未だに解体の重機の音一つせず、殆どの場所が手つかずなのです。「ここは冷凍保存されているみたい」、「忘れられてるんだな、と感じる」との言葉は、能登の教会の方々から実際に聞いた言葉です。どの災害も同じではなく個性がある。地域差もある。しかしこの能登の災害は、特に意識して忘れないよう「覚える」必要を感じています。そうしないと、かの地とその痛みが、日本中から、教会から忘れられるような感すらする、回復など望めない現在までの5か月が続いています。七尾教会の釜土達雄師夫妻は「こんなときだからこそ、祈りの手紙が嬉しいのだ」とおっしゃった。直後だけではなく、時を経たからこそ届く便りが、祈られている、忘れられていないとの証になると」。
この能登の地で懸命に生きておられる方々を、今度はこれまでにない規模の大雨が襲いました。この大きな困難の中で「心が折れてしまった…」とこぼさざるを得ない現地の方々の思いに本当に心が痛みます。この被災地にある方々を「覚えて」いくために私たちに何ができるでしょうか。
江本真理