キリストの心(教会だより2024年4月号)
2024.4.17
祈り求めたら、聖霊が与えられる
ルカ11章5~13
イエスさまは、「求めよ、そうすれば与えられる。門をたたけ、そうすれば開かれる」と語られました。私たちは、今起こっている戦争の痛みを覚えながら、平和が与えられるようにと祈り求めるのですが、国と国の争いや、権力者の横暴に対する内乱の終わりは見えず、多くの子どもや一般市民がその被害に巻き込まれ苦しみの中に置かれています。いくら祈り求めても、「求めよ、そうすれば与えられる。門をたたけ、そうすれば開かれる」と言われた言葉がむなしく響いてしまうような状況です。そんな思いを抱いてしまう私たちに、その御言葉はイエスさまの締めくくりの言葉に目を留めさせます。イエスさまは、祈り求めるならば、「天の父は求める者に聖霊を与えてくださる」という言葉で締めくくっています。祈り求めたら、自分たちの願いが聞き届けられるものだと思ってしまっている私たちに、祈り求めたら『聖霊が与えられるのだ』と言うのです。私たちが必要に平和を祈り求める時、その祈りに応えて、父なる神さまは必ず聖霊を与えるというのです。
聖霊とは、別名「助け主」とも言います。どのような助け主かと言うと、十字架上で惨めな姿で死んで甦られた主イエスを信じることができるように働きかけてくださる、それが聖霊です。私たちは、戦争が終われば平和が来ると思っています。それもとても大切なことですが、それはいっときの平和です。それよりも大切なことは、私たちの心が、十字架の死に至るまで人に仕えるイエスさまの平和に心捕らえられなければ、真の平和は訪れないと言われていることだと思います。何よりも大事なことは、世界中の人々の心がイエスさまの平和な姿に包まれることです。その時、世界は真の平和に導かれ、助け合い慰め合う世界が広がるのだと思います。
まず、祈り求める私たちが聖霊によってイエスさまによる真の平和を知らされ、その平和を世界に伝えていくようにと導かれています。
(北海道地区宣教アドバイザー 粂井 豊)