キリストの心(教会だより2025年2月号)
2025.2.20
「受けるよりは与える方が幸いである。」
幸いとはどんなことなのだろう。世界中に人がたくさん生きていて、いろいろな生き方があるのだから、幸いもいろいろあることでしょう。
パウロはイエスさまが言われた言葉として次のように書いている。「受けるよりは与える方が幸いである」と。イエスさまの人生は与えることばかり。それにより人々が光を見出し、救われた。そしてその命を与えて、私たちの救いを示された。その与える人にそう言われてしまったら、私たちにはどうにもできない気持ちがわいてくる。私にはそこまでできない。与え続けることはできない。
私たちはイエスさまのように、水の流れだす泉ではない。しかし、私たちがイエスさまにつながるならば、まるで泉であるかのように水が流れ出す。イエスさまが私たちに注ぎかけ、水を豊かにしてくださるから。私たちは受けるだけでとどまってはいけない。確かに私たちを満たすことが、イエスさまの望みである。しかしそれだけではない。私たちを満たすことができたなら、隣人をも満たすことをイエスさまは望んでいる。
与えることは、失うことばかりでもない。与えたことにより、その相手が喜ぶなら、それによりこちらも満たされる。喜ぶ者とともに喜ぶ。イエスさまの与えてくださる幸いです。
(大船ルーテル教会牧師 松川和義)